音声感情解析AI「Empath」とは?

Empathは、声から人間の感情を解析することが可能なEmotion AI

音声等の物理的な特徴量から気分の状態を独自のアルゴリズムで判定するプログラムで、数万人の音声データベースを元に喜怒哀楽や気分の浮き沈みを判定します。
言葉の意味内容ではなく、声のスピード、抑揚、トーンなどの物理的な特徴量から機械学習をベースに感情を推定します。

「喜び」「平常」「怒り」「悲しみ」「元気度」の5指標を汎用的に解析。
言葉の意味内容に依存しないため、日本語以外の言語でも感情を解析することが可能です。

詳しくは、こちらのサイトをご覧下さい

誰が開発したの?

音声感情解析AI「Empath」は、株式会社シーエーシー社が所有する技術です。

奈良先端科学技術大学院大学との共同研究や株式会社NTTドコモとの被災地支援事業で採用され、ロボティックスやコールセンターなど幅広い分野で活用されています。海外でも注目を浴びており、アラブ首長国連邦内務省に正式に採用されたほか、開発者向けに提供しているWeb Empath APIは世界50か国以上で利用されています。
また、ICT Spring 2018で開催されたPitch Your Startupで日本企業としてはじめて優勝、Viva Technology 2018でBest Startupに選出されるなど海外のピッチコンテストで既に10度の優勝をおさめています。

国内外での功績が認められ2018年10月には日本企業としてはじめてGoogle Lanchpad Acceleratorに合格、また2019年6月24日には経済産業省、日本貿易復興機構(以下、JETRO)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が支援する「J-Startup」プログラムに採択されました。

株式会社シーエーシー

公式サイトはコチラ

利用実績はあるの?

現在、EmpathのクラウドAPIは50ヶ国4,300社からの登録され利用されています。活用の用途としては、メンタルヘルス領域では、モバイルアプリケーションでの活用(通信会社、保険会社等)、コールセンター領域では、クレーム検知やオペレータ支援としての活用(大手SI、BPO企業等)そして、エンターテイメント領域では、3Dアバターの表情モデリングでの活用(ゲームメーカー等)など、幅広い領域で実運用を頂いています。

世界50か国、4,300企業で使用されています。
(2023年5月時点)

【研究機関での利用】
 昨今では大学や医療機関、メーカー研究所等多くの研究機関での活用も進んでおります。Empathを利用した論文も複数散見されるようになりました。

『声だけで、うつ病はどこまで診断可能か?~音声感情認識技術にアンサンブル型機械学習モデルを応用したうつ病スクリーニング機能に関する精度の検証』
 https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/16090009.html

『リモートカウンセリング支援に向けた 音声 表情 テキスト感情分析技術の活用可能性の検討 』
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaisigtwo/2021/AIMED-010/2021_04/_article/-char/ja/

『人の感情を反映したマルチモーダル対話システムモデルの提案 』
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaisigtwo/2021/AIMED-010/2021_04/_article/-char/ja/

『室内植物によるオフィスワーカーのメンタルヘルスケアに関する実証研究 』
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2020.6/0/2020.6_25/_article/-char/ja/

など